当社は平安時代(794〜1190)の中頃、円融天皇(第64代天皇)の御代に天台宗の高僧で「厄除け大師」とも云われる慈恵大師が、小瀬川の地に熊野三山並びに山王権現を勧請し、この地域の鎮守の神として祀った。また大師は自身を木像に彫刻し、この地に残した。 このため土地の人々は、この鎮守社を称して「大師堂」と呼び、平安、鎌倉、室町、安土桃山、江戸時代と、永きにわたり厚い信仰を捧げて来た。
明治時代に入り「神仏分離令」が発令されたのに伴い、地区民相議り神社として維持する事とし、社名をその由緒から「熊野神社」とした。その後、昭和26年4月3日施行の「宗教法人法」に基づき、昭和27年12月27日付を以て「宗教法人熊野神社」となり、1000年以上にわたり崇敬されている神社である。